ただ凛として学びたい

主に読んだ本の感想等書いていきます。思ったことをひたすら書いていくので内容は薄い薄いです。時々関係ないことも書きます。

<感想文>発達障害と呼ばないで

 昨今何かと話題の発達障害ですが、発達障害と診断される人が急増しているのはなんでか?ということから、発達障害という名称自体や扱いについても言及しています。

以下はそのことについて簡単にまとめてみました。

 

・なぜ診断者が急増しているか?

 発達障害の代表的な疾患は自閉症スペクトラムADHDですが、それらは遺伝的な要素が大きいよう。だが、近年の急増具合をみると急に遺伝的素因が変化することは考えづらい。

 それらの発達障害と似たような症状を示すのが”愛着障害”で、これは遺伝的要因も絡むが、環境要因も関わっているため、そことの鑑別が曖昧になっていることが発達障害の診断者急増の原因では?と著者はいう。

 

 ではなぜそのようなことが起きたかというと、精神医学の歴史として環境要因を重視していた時代があったが、調べていくと遺伝的要因の関連が強いことがわかり、近年は環境要因を重視しない傾向にあることが関連しているとのこと。

 

他にも色々と考えられる要因はあるみたいだけど、自分としては上記の点が非常にしっくりきました。遺伝要因ももちろん関連しているけれども、環境要因も含めてバランスよく考えていくことが大事だと思いました。

 

 

 

割愛しますが、生物学的視点だったり、愛着スタイルが発達障害様の症状に関連していること、また、偏った愛着スタイルにならないようにするにはどのような関わりをすればいいか書いていました。

偏った愛着スタイルと書きましたが、その偏りは悪いものではなく、偏っている部分にうまくフィットするような関わりをしていくことでその子が本人らしく成長していくことにつながると自分は捉えました。

 

また、著者が繰り返し述べているのは、”発達障害”という言葉自体がマイナスに捉えられてしまうような名称なので、非定型発達という呼び名にするべきということ。

発達障害という呼び名が一般化され過ぎている傾向にあり、実際に自分もその呼び名で定着している面もあるため、まずはその点から変えていく必要があると思いました。

 

この本は愛着障害との関連性を多く語っていますが、同著者の愛着障害についての本もあるため、そちらの方も読んでみたいと思います。